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国際化の流れに無関係許されぬ
(カイロジャーナル;2002年7月15日付記事より)
WFC等に付いて、色々な質問を今まで受けて来ましたが、代表的なものを以下に付して、それにお答えしておきます。
Q…
日本のカイロプラクティックは日本独自であるべきで、外国の状況は無関係と主張する人がいますが。
A…
十年ほど前であったら、それで良かったでしょう。
しかし、WFCが1988年に結成され、世界保健機構(WHO)がそれを認め、世界中の団体がWFCに加盟するこの時代の流れに、日本だけが無関係でいて良い筈がありません。
Q…
WFCはアメリカに牛耳られ、アメリカのカイライだという意見がありますが。
A…
それは、WFCの会合に出席したことのない人の意見です。
WFCは組織も会議の方法も国連方式で運営されています。
最大の会員数を擁するアメリカも数を反映する力はありますが、世界各国が容認する範囲です。
会長はアメリカ、スイス、オーストラリア、香港と各国の持ち回りで、事務局はカナダに置かれていますし、事務局長はニュージーランド人です。
Q…
教育の国際基準に反対するカイロプラクティック団体もありますが。
A…
現在の国際基準はCCE基準で、WFC加盟77ヶ国が合意したものです。
我が国ではこれまでに業界が全体で合意できる教育基準は作れませんでしたし、今後も出来ないでしょう。
Q…
カイロプラクティック教育は、二年間で十分だという意見がありますが。
A…
二年生の時間では、テクニシャンを育てるのが精いっぱいです。
教育は知識と技術以外に、カイロプラクティックという職業と社会の関係も重要で、社会ではカイロプラクターを育てるのに安全性、有効性、倫理も求められ、研究さえ期待されます。
二年の教育ではそれは明らかに不可能です。
Q…
なぜ法律がない日本で、世界に追従してまで国際基準の教育が必要なのですか。
A…
人も情報も世界を視野に入れなければ生き残れない時代で、カイロプラクティックも例外ではなく、国際基準化されないと取り残されてしまいます.
WFCは隔年で「カイロプラクティック教育会議」を開催し、情報交換と教育内容の向上に努めています。
その理由は「カイロプラクティック」の名称のもと、各国の教育基準に整合性を持たせるためです。
教育基準はカイロプラクターの養成だけでなく、社会に対してもその「質」を保証する責任があると考えられています。
Q…
なぜWFCは、カイロプラクターとカイロプラクティックについて政策宣言をしたのですか。
A…
未法制化国では、誰でも勝手にカイロプラクティックを名乗り、無秩序な状態が続いています。
WFCは生業としての「カイロプラクティック」や専門家としての「カイロプラクター」の名誉と信用を守ることを目的として、警告のために宣言をしたのです。
黙っていては黙認とみなされかねません。
現実に「カイロプラクティック」を名乗りながら、その名誉を傷つけている人が大勢います。
Q…
でもWFCの宣言には法的な拘束力はないでしょう。
A…
その通りです。法律はその国の問題だからです。
WFCはWHOに認められ、世界中の良心的な団体が加盟している国際組織です。
その様な組織がカイロプラクティックのあるべき基準、定義を示したことは、未法制化国の業者の努力目標になることが期待されています。
以上。
同じ新聞記事の中に、「WFC政策宣言の意味するもの」という見出しの記事がありました。
その中に、上記に関連する記事が書かれていますので、その部分を書きます。
この宣言を額面通りに受け取れば、JACは文字通りに解釈する以外にないと考えていますが、法制化されていないとは言え、わが国の教育機関でカイロプラクティックの名称が使用できるのはRMIT大学日本校のみで、その他の学校は全てWFCの宣言に違反しています。
また、「カイロプラクター」「カイロプラクティック師」も国際基準の教育を受けた者とカイロプラクティック標準化コース(CSC)修了者以外に使えません。
罰則がないので、違反した学校、人にとっては何の痛痒も感じないでしょうが、世界七十七ヶ国が一致して決めた使用規準に違反しているのはまぎれもない事実です。
このたびの政策宣言の意味するところは、これまでの明確でなかった「本物のカイロプラクティック」と「そうでないもの」の相違、区別をはっきりとさせたことにあります。
JACは今後もあらゆる機会を通して、国際教育憲章と政策宣言の存在とその意味を啓蒙していく所存です。
その理由は、あくまでもカイロプラクティックの名誉と信用を守ることであり、他意はありません。
法律がある無しに関わらず、カイロプラクティックが病気を持つ人を扱う以上、相応の(国際基準)教育を受けた者のみが行うのは当然のことです。
日本独自のカイロプラクティックがあっても良いという人は、別の名称で「独自の行為」を行うべきです。それによって、もし事故がおきても、それ自体は大変不幸なことですが、カイロプラクティックの名誉が傷つけられる事は防げるからです。
なお日本カイロプラクティック総連盟は平成十四年六月三十日に開催された、第四十一回総会で、JCA認定カイロプラクター制度を廃止したことをお知らせいたします。
以上。
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